戦争にノー!ストップ!安倍政権


南スーダンでの自衛隊武力行使を許さない



■南スーダン:自衛隊の宿営地から100mのビルで銃撃戦


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南スーダンの首都ジュバで、7月に反政府勢力が立てこもり、砲弾で外壁に穴が開いたビル



自衛隊が派兵されている南スーダンは内戦の最中にあり、安倍政権は国連PKO(国連平和維持活動)の名を借りた軍事介入・武力行使の準備を推進している。

7月8日から首都ジュバで再燃した政府軍と反政府軍の間の戦闘によって300人が死亡した。その際に、自衛隊の宿営地に銃弾が打ち込まれ、その銃弾も発見されている。

日本政府は自衛隊がPKOに参加する前提となるPKO参加5原則として、(1)紛争当事者の間で停戦合意(2)活動する国や紛争当事者が日本の参加に同意(3)中立的立場の厳守(4)条件が満たされなければ撤収できる(5)武器使用は生命防護のため必要最小限、を上げてきた。

停戦合意など、完全に敗れているのは明らかであるにも関わらず、当時の中谷防衛大臣「武力紛争ではない」と強弁し自衛隊の派兵を続けている。

しかしこのたび、9月16日に南スーダンの政府軍の報道官が、7月10日から11日にかけて自衛隊の宿営地の隣のビルで、2日間にわたり反政府勢力と政府軍の間で銃撃戦を展開したことを明らかにした。この戦闘で反政府勢力約20人と政府軍の銃撃戦が続き、政府軍兵士2人が死亡した。

ビルから宿営地までは約百メートル。7階建てビルの5階付近で反政府側は狙撃を繰り返した。5階からは政府軍本部につながる道路や陸自宿営地が見渡せる。

陸自宿営地があるPKO施設内にはキャンプが設営され、戦闘により家を追われたジュバ市民を受け入れていた。「反政府側は弾薬を使い果たした後、武器を捨ててPKO施設内の避難民キャンプに逃げた」というのである。

安倍政権は11月から「駆け付け警護」と「宿営地の共同防護」を実行するための訓練と準備を進めている。このような事態が起こったときに発砲・武力の行使を狙っているのである。安倍政権の戦争策動を許してはならない。





■国連PKOはグローバル資本の軍事介入部隊


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中国軍と自衛隊の兵士がPKOの共同訓練(2015年5月モンゴル)



国連PKO(国連平和維持活動)の目的は、紛争国での停戦を監視して平和な国にするためだ、と説明されてきた。しかし現在のPKOは主要な任務も実態も大きく様変わりしている。 

1994年ルワンダの虐殺(100万人)を国連PKOが防ぐことができなかったという教訓から、現在ほとんどのPKOミッションの筆頭任務は「住民の保護」となっている。

実際に、1999年「国連事務総長官報」ではPKO部隊は戦時国際法・国際人道法を順守せよとの命令書が出されている。したがって、PKO部隊は任務遂行のため同法に従って「紛争の当事者」つまり戦時国際法上の「交戦主体」になる。ということは、現在の国連PKOは」住民を保護するため」には交戦も辞さないのである。

9月16日、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の報告書は、南スーダンで衝突が再燃した7月からの2か月余りで、新たにおよそ18万5000人が隣国のウガンダやケニアなどに逃れ、難民はこれまでに100万人に達したと発表した。また南スーダン国内で、戦闘で住む家を追われた避難民も160万人に上っている。

たとえば、この南スーダンで戦火に右往左往した住民が保護を求めてPKOの基地に大量に押し寄せ、それを武装組織が追ってくるような場面があれば、国連PKOは「住民保護」が筆頭任務だから、たとえ自衛隊に銃口が向けられていなくても、住民が危機にひんしていたら「交戦」しなければならない。相手が政府軍、現地警察の場合は、国連一加盟国政府と国連PKOの「交戦」となる。

南スーダンPKOには中国、インド、日本、韓国が派兵している。いずれもアフリカ有数の産油国である石油利権を狙っているのは明らかだ。国連PKOは今やグローバル資本の利権のための軍事介入部隊なのである。





■南スーダンの自衛隊はライフル銃で警護して「施設支援作業」


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南スーダン・ジュバ空港に到着した自衛隊



8月27日、内戦が再燃している南スーダンに派兵されている自衛隊が活動を公開した。内容は「司令部の敷地と隣接する避難民施設との間に壁をつくる作業など」ということであるが、「暑さの中、重機を使いながら活動する陸自隊員らの脇で、警備担当の隊員が小銃を持ち警戒に当たっていた」のである。すでに自衛隊はライフル銃(小銃)の発砲の用意ができていると見なければならない。

南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に11月中旬から交代部隊として派遣される陸自第9師団第5普通科連隊(青森市)を中心とした部隊が準備訓練を8月25日から開始している。そこでは離れた場所にいる他国軍などを武器を持って救援する新任務の「駆け付け警護」について、以前よりも拡大した武器使用に関する手順や連絡調整などの実動訓練も始めている。

9月15日、岡部陸幕長が記者会見を開き、自衛隊は戦争法にある「駆け付け警護」と「宿営地の共同防護」の訓練が本格化しているとの認識を示した。

岡部は「いつ、いかなる任務が与えられても事態に即応し、任務を完遂できるよう万全の態勢を取る」「反復訓練などいろいろ繰り返しやっている」「教育から実動的な行動まで(訓練計画の)枠組みの中でやっている」と語っている。

河野克俊統合幕僚長も「武器の使用で絶対誤りがあってはならず、留意をして徹底して訓練させて任務に臨みたい」と、まさに実戦の準備を推進していることを言明した。

そして翌日の9月16日、防衛省が南スーダンでの新任務の訓練開始を発表した。陸上自衛隊第9師団(青森市)が14日から開始していて、実際の場面を想定したシナリオに沿って、警告射撃を行う際の手順などを確認している。部隊を動かす実動訓練は陸自の演習場などで当面、非公開で実施する。駆け付け警護で新たに可能になる警告射撃を行う際の判断や、共同防衛での他国軍との連絡手順などを実際の状況に近い形で確認をするという。さらに海外派遣部隊を教育する陸自の「国際活動教育隊」も立ち会う見込みだ。





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