2018年12月6日

日韓戦後補償問題

1.11/21 韓国政府、「和解・癒やし財団」解散を決定

・韓国・女性家族部

「和解・癒やし財団に対して女性家族部長官の職権で法人設立許可を取り消す」

・日本との「12・28慰安婦合意」により設立された和解・癒やし財団は慰安婦被害者ハルモニ(おばあさん)の意思が反映されておらず、日本の真の謝罪もないという批判世論が高まりを受け、設立から2年4カ月で解体へ



「2015韓日合意」や「和解・癒やし財団」と書かれた紙を破る人々(11月21日、ソウル)


日本軍性奴隷制(慰安婦)被害者のキム・ボクトンさんが、ソウル鍾路区政府ソウル庁舎別館の前で
「和解・癒やし財団」の解散を求めて、1人デモ(9月3日)


2.被害ハルモニ「残すは安倍に謝罪してもらうことのみ」

・日本軍性奴隷制(慰安婦)被害者であるキム・ボクトンさん

「時間がかかりすぎて残念だが、今からでも私の願いを叶えてくれて、本当に良かった」「もう、残すは安倍から謝罪を受けることのみだ。政府はさらに頑張ってもらって、私が死ぬ前にそれをやってほしい」

※金福童(キム・ボクトン)さん

14歳のとき、日本の軍服工場で働かなければ財産を没収されると脅されて、中国・広東、香港、インドネシア、マレーシア、シンガポールなどを転々と5年間、日本軍の性奴隷とされた。日本政府に対し「過去の過ちを悔やみ、法的に謝罪してほしい」



キム・ボクトンさん


3.追いつめられた安倍政権の居直り

・11/21安倍晋三首相

「国際的約束が守られないならば、国家と国家の関係は成立しない」

「3年前の日韓合意で(慰安婦問題は)最終的かつ不可逆的に解決された」

「日本は国際社会の一員として約束を誠実に履行した」「(韓国も)国際社会の一員として責任ある対応をすることを望む」

・日本外務省は、韓国政府の発表から約20分後にイ・スフン駐日韓国大使を呼び抗議した。秋葉剛男・外務省事務次官がイ大使に遺憾の意を明らかにした。

・河野太郎外相

「日本は(財団解散を)とうてい受け入れることはできない」

・菅義偉官房長官

「日本は約束したことをすべて実践し、国際社会が韓国の実践を注視している状況だ。韓国政府に合意の着実な履行を粘り強く求める」

(財団の解散を合意破棄と見るかという質問に)「文在寅(ムン・ジェイン)大統領が合意破棄とか再協議の要求はしないという趣旨を外交的に明らかにした」

日本が拠出した10億円については、「詳細な言及は避けたい」「返してもらうことは考えていない」「難しい状況だが、慰安婦問題と韓国最高裁(大法院)の(強制徴用損害賠償)判決に対して一貫した立場に基づいて適切に対応する考えに変わりはない」



4.11/29女子勤労挺身隊強制動員裁判


日本植民地時代に12〜14歳の若さで日本の勤労挺身隊に強制動員された朝鮮の少女たちの写真
(名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会提供)


・日本の植民地時代に女性勤労挺身隊として強制動員され、日本の名古屋航空機製作所などで、賃金ももらえず労働を強要されたヤン・クムドク氏(87)ら被害者4人と遺族1人が三菱重工業を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、三菱重工業に1億(約1千万円)~1億5千万ウォン(約1億5千万円)の慰謝料の支給を命じた原審判決を確定

・国民学校卒業前後だった14~15歳の頃、校長などに騙されて、1944年5~6月から旧三菱重工業の名古屋航空機製作所工場などで飛行機部品の塗装作業やパイプに布地を縫い付けるなどの厳しい労働を強いられた。終戦後、賃金を一銭も受け取れずに帰国



5.11/29 三菱重工広島徴用工裁判


最高裁判決前に行進する原告の支援団体(11月29日、ソウル)


・三菱重工業の広島機械製作所と造船所などに強制動員されたチョン・チャンヒ氏(95)と、すでに死亡した被害者4人の遺族が同社を相手取って起こした損害賠償請求訴訟の再上告審でも、被害者5人に8千万ウォン(約800万円)ずつを支給するよう判決した原審を確定

・1944年9~10月、広島にある旧三菱重工業の機械製作所と造船所に強制徴用された。日本の裁判所に損害賠償と未払い賃金を請求する訴訟を起こしたが、いずれも敗訴



6.11/29 河野太郎外相談話

・「今回の判決は1965年の国交正常化以降、日韓の友好協力関係の法的基礎を根本から覆すもので、極めて遺憾であり、断じて受け入れることはできない」

・「日本は、韓国が直ちに国際法違反状態の是正を含め、適切な措置を講じることを重ねて強く求める」

・「直ちに適切な措置が講じられない場合には、国際裁判や対抗措置を含め、あらゆる選択肢を視野に入れ、毅然とした対応を講じる」



7.三菱重工業側

・「判決は日韓請求権協定とこれまでの日本政府の見解、そして日本での確定判決(原告敗訴)に反するもので、極めて遺憾」

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