2016年7月18日

南スーダン武力行使策動

(1)7月、南スーダンPKOに関する国連本部調査報告…「民間人保護」で“武力行使ためらうな”

・北部マラカルで、国連平和維持活動(PKO)の国連南スーダン派遣団(UNMISS)の駐屯地内に民間人保護施設があり、武力紛争を逃れた国内避難民4万人を収容。2月17~18日、同施設で発生した暴力衝突に南スーダン政府軍兵士が介入して襲撃し、少なくとも30人が死亡し、123人が負傷。

・平和維持部隊にはエチオピア、ルワンダ、インドなどの兵士がいた。一部の兵士は施設のフェンスの警護を放棄し、別の国の部隊は武力行使を承認する文書が届くのを待ち、即座に反撃しなかった。

・国連はUNMISSの平和維持部隊の対応が「不十分」で、武力行使の基準を定めた「交戦規定」(ROE)の「理解の欠如」があったと指摘。

・エルベ・ラズース国連事務次長(平和維持活動担当)「現地要員の一部に不十分な対応があり、ROEへの無理解があった」「国連基地への致死的な攻撃に対し反撃しなかった一部の平和維持部隊と将校は、本国に送り返される」

・UNMISSの平和維持部隊は、国連決議によって民間人保護のために「必要なあらゆる手段」の行使を認められている。


(2)7/8 南スーダンで軍事衝突270人死亡(7/9の独立5周年の前日)

・キール大統領とマシャール副大統領(反政府勢力指導者だった)が首都ジュバの大統領府で会談中に戦闘が発生…「双方の警護部隊全てが交戦した。死者は増える見通しだ」、小火器から重火器にエスカレートし、複数の場所で迫撃砲の音が響いた。

・戦闘再開を恐れてジュバの国連平和維持活動(PKO)施設2カ所に住民7000人以上避難。

・7/10日から11日、PKO施設に隣接する避難民キャンプ周辺でも戦闘が起き8人が死亡、警戒中の中国派遣部隊が攻撃を受け、2人が死亡、2人が重傷、3人が軽傷。

・首都ジュバには、約70人の日本人が滞在。
 …JICA(国際協力機構)の事業関連44人(20人はJICAの職員やスタッフ、直接契約で技術支援にあたっている専門家)、24人は日本のODA(政府開発援助)によるインフラ整備などの事業を受注している企業の社員やコンサルタント。


(3)7/12中谷元・防衛相「任務遂行に万全」 南スーダンPKO活動を継続


東千歳駐屯地での南スーダン派遣施設隊(第10次要員)の壮行行事(2016年5月21日)


・南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)の陸上自衛隊について「(派遣要件の)PKO参加5原則が崩れたとは考えていない。南スーダン派遣団(UNMISS)全体が活動を停止する状況にも至っていない」、「反政府軍のマシャール第一副大統領が敵対行為の停止を命令し、大統領も同じように(政府軍に)戦闘の停止を訴えており、両者間の全面的な対立ではない」「武力紛争ではない」「与えられた任務を適切に遂行できるよう、万全の体制で実施したい」

・C130輸送機をアフリカ東部のジブチに向け派遣。首都ジュバで邦人を陸上輸送する準備。

・政府対応については、記者会見に先立ち開かれた国家安全保障会議(NSC)で協議。
  …「政府としては南スーダンに在住する邦人安全確保を最優先にするとの認識のもと、対応に万全を期していく考えです」(菅義偉官房長官)

・政府が派遣した航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)所属のC130輸送機が12日午前、沖縄県の空自那覇基地を離陸。


(4)ジブチの自衛隊基地からC130が発進

・7/13日国際協力機構(JICA)関係者ら計93人が民間機で、ジュバから隣国ケニアの首都ナイロビに退避した。

・7/14航空自衛隊のC130輸送機3機がジブチに到着。

・政府は同日中に1機をジュバに派遣し、日本人4人をジブチに待避させた。


(5)自衛隊基地近くに流れ弾

・7/14 自衛隊制服組トップの河野克俊統合幕僚長「一時よりは治安が回復してきたと認識している。(自衛隊の)宿営地に流れ弾が飛んできた状況はあったようだが、宿営地が直接狙われたことや着弾などは確認されていない」

・防衛省はジュバ市内から空港まで、同地の国連平和維持活動(PKO)に派遣している陸上自衛隊員によるPKO協力法に基づく陸上輸送を検討。

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